住宅の購入を検討する際に注文住宅と建売住宅どちらにするか迷う人も多いのではないでしょうか。どちらにもメリット・デメリットがあり、どちらがよいか一概に言い切れません。それぞれの特徴をよく理解したうえで自分に合ったほうを選択することが大切です。ここではそれぞれのメリット・デメリットや選び方のポイントについてご紹介します。
注文住宅のメリット・デメリット
土地から間取り、建築材や設備など自分の希望やライフスタイルに合った家づくりが実現できる注文住宅にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリット
・土地からこだわることができる
家族や自分の通学・通勤に便利かどうか、自然が多いか、育児に力を入れられる環境かなど自分や家族のライフスタイルや条件から土地選びができます。実際に暮らしている状況を想像しながら土地を選ぶことをおすすめします。
・住宅メーカーも選べる
注文住宅であれば工務店からハウスメーカーまでさまざまな選択肢の中から選べます。基本的なプランを比較しながら複数社に見積依頼をして、自分や家族の要望を叶えてくれる業者を選びましょう。担当者との相性も大切なポイントになります。
・自由度が高い
読書が好きな人なら書庫や書斎を、料理が好きなら使い勝手のいい広めのキッチンを、楽器が趣味なら防音性にすぐれた地下室など自由に間取りを設計できます。内装だけでなく外観や建材まで選択可能なので、レンガ造りの家やホテルのような雰囲気などさまざまなデザインが実現できます。
・建築現場・過程が確認できる
基礎工事から骨組み、壁内工事などを現場に行って実際に確認できるので安心です。確認した際に疑問に思ったこともその場で解決できます。
デメリット
・工期が長い
自由度が高いため土地探しから考えると一般的に1年前後入居までにかかるといわれています。デザインや設計にこだわる場合にはそれ以上かかることもあります。
・仕上がりがイメージしにくい
建売住宅の場合、展示場やモデルハウスで内装や外観の確認ができますが、注文住宅は完成形が想像しにくいため実際に住んでみたら動線が悪く感じることや仕上がりが想像と違うと思ってしまうこともあります。
・コストがかかる
土地から決めていくためかかわる人も多くなり、人件費がかかります。デザインや建材にこだわればその分コストも増えてしまいます。
建売住宅のメリット・デメリット
土地と建物がセットで販売されており、基本的な内装や外装は決まっているケースがほとんどの建売住宅のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
メリット
・低コスト
建売住宅は住宅メーカーの分譲地に同じ規格で何棟かまとめて施工されることが多いため建築費用を抑えることができます。1社との契約だけで済むため、打ち合わせにかかる人件費や手数料が少ないのがメリットです。
・内見できる
現物を見ることができるため、自分の希望する生活が実現できるかどうかチェックできるので、住宅購入の失敗を減らせます。不明点があれば事前に確認でき、購入を保留にすることも可能です。
・短期間で入居可能
購入を決めてからすぐにでも入居できます。転勤や子どもの入学などできるだけ早く入居したい人におすすめです。
デメリット
・自由度が低い
既に完成済みの状態で販売しており、より万人受けする仕様のものが多いため、間取りを自由に設計することはできません。自分のこだわりが強い人にとってはデメリットになりますが、その分コストを抑えられます。
・個性が出せない
ある程度決まったデザインで作られるため、外観に個性を出すことは難しいです。同じ区画に複数の住宅が存在することも多いため、近隣住宅と似た外観になることも多いです。
・建築過程が見えない
建築過程を確認できないため、基礎部分や柱をチェックできません。また、すでに住宅が建っているため土地の状態を判断することも難しいです。
注文住宅と建売住宅のどちらがよいのか
それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、どちらを選ぶべきかポイントについてご紹介します。
こだわりで選ぶ
壁の材質や水回りなど細かい部分までこだわりがある場合は注文住宅がおすすめです。少しだけ自分の好みを出したい場合には建売住宅でも可能です。
入居タイミングで選ぶ
転勤や子どもの進学などで引っ越したいタイミングが決まっている場合には建売住宅がおすすめです。とくにタイミングにこだわりがなく、こだわりのデザインや設計をしたい場合には注文住宅がよいでしょう。
環境で選ぶ
住みたい地域がある場合、その土地に建売住宅があるか、注文住宅が建てられるかがポイントになります。地域にこだわりがない場合、建売住宅は基本的に新築で近隣と入居タイミングが同じ事が多くコミュニケーションがとりやすいです。
まとめ
注文住宅と建売住宅はそれぞれに向いている人がいます。それはこだわりが強いか、予算が決まっているか、入居タイミングが決まっているかなどによって異なります。どちらにするか悩むことも多いと思いるため、内見したりハウスメーカーに相談にしたりして、住みたい家のイメージをしっかりとふくらませましょう。
最終的には自分や家族が満足できるかどうかが大切です。将来のライフスタイルなども含めて広い視野で住まい選びをすることをおすすめします。
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